脳動脈瘤の発症予防システムの開発


◆研究概要
本研究では、健常者が将来脳動脈瘤を発症するのか否かを予測するシステムの開発を最終目標としています。研究背景は膨大な医療用画像の蓄積と、脳動脈瘤の予防医療の確立が不十分であることです。脳動脈瘤の発症原因として、血管形状の時系列変化に伴う血流の流れの変化が考えられます。さらに、脳動脈瘤の好発部位として血管分岐部が挙げられることから、脳動脈瘤と血管形状には相関があるという仮説を立案しました。以上の仮説を検証するために、医療用画像から脳血管を三次元復元し、脳血管形状特徴(血管径や曲率等)に機械学習を施すことで、脳動脈瘤の有無の識別に有効な血管形状特徴があるのか否かについて検証を行っています。

図 脳動脈瘤

◆共同研究・協賛
早稲田大学 梅津光生研究室

◆発表文献
〇国内会議
[1] 黄 キエン,八木 高伸,立松 直倫,大谷 淳,菊地 功成,“MRIを用いた内頚動脈再構築に関する検討”,画像電子学会年次大会,(2015.6)
[2] 菊地 功成,立松 直倫,八木 高伸,大谷 淳,張澤霖,“MRA画像を用いた脳動脈の構造復元のための血流速度依存性と血管内外の輝度値の検討”,画像電子学会第216回研究会(2016.3)
[3]齋藤 健太,菊地 功成,八木 高伸,大谷 淳,“脳動脈瘤の有無の識別に有効なMRA画像中の脳血管形状特徴の検討”,画像電子学会第280回研究会(2017.3)